宙飛ぶ貨物船の実用化、それこそがスタヴァッティ社が目指すもの ホヴァカー製作者クリス・ベスカー氏④

航空機の歴史を振り返ると、我々は宇宙へ進出し始めたということでライト兄弟の時代を軽々と通り越してきたように見えます。しかし、未だにDC3(画像1)のような機能を持つ宇宙船は一般的に実用化されていません。例えばスペースシャトル(画像2)は、200-250マイルほどしか地球の表面から離れて飛ぶことが出来ません。例えば月などは、それよりももっとずっとずっと遠い、20万マイルを超えたところにあるわけですから。そして残念なことに、スペースシャトルはまだ3分の2ほど航空機としての寿命が残っていたのにも関わらず、事実上引退に追い込まれました。私は幸運にもスぺ―スシャトルの整備が行われている施設の見学を許されたことがあったのですが、スペースシャトルは非常に複雑な航空機で、これを維持するためには莫大な費用がかかるのです。飛行するたびにヒートタイル(画像3)の張替えをしなければなりませんし。それに比べると、DC3も維持することは大変なのですが、スペースシャトルほどではありません。そして非常に実用性が高いのです。常に機能させておくことが出来ますし、乗客を乗せ、貨物を載せることによって採算を取ることが出来ます。それこそが、我々スタヴァッティ社の目指している方向です。DC3と同じことを、宙において実現させる、我々はそれを目標にして取り組んでいるのです。言ってみれば、『スペースDC3』といったところですね。月と地球を何往復もするような。そして、やがては火星と地球を何往復もするような。それを毎日定期的に運行させるわけです、DC3便のように。宇宙用の標準化された貨物コンテナの実現化、ということです。

 

f:id:DivineLight:20220111133002p:plain

画像1 未だに現役飛行を続ける1943年製のダグラス社DC3

 

f:id:DivineLight:20220111134358p:plain

画像2 引退に追い込まれたスペースシャトル

 

f:id:DivineLight:20220111144753p:plain

画像3 スペースシャトルのヒートタイル

divinelight.hatenablog.com