重大な意味をもつ、ロシアの金本位制復活への動き

先月3月25日、ロシア中央銀行は、通貨ルーブルによるゴールドの固定価格の設定を発表した。つまりロシア国内における金本位制に向けての動きである。これからの世界経済に多大な影響を及ぼすとみられるロシア金本位制への動き。その将来及ぼす可能性の1つを示している記事をここに短く紹介してみることにする。なおこの記事は現在西側諸国の多くの地域においてセンサーがかかっている。

 

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ロシアの金本位制への動き

 

以下、bullionstar.comの貴金属アナリスト、ローナン・マンリー氏による4月2日付けレポートより

 

何故、ゴールドの固定価格をルーブルによって設定する(金本位制)ことにそれほどの重大な意味があるのでしょうか?

このほどロシア中央銀行は、1グラムあたり5,000ルーブルの固定価格でゴールドを購入させることを提議することにより、ルーブルをゴールドに連結させました。これは、そもそもゴールド市場が米ドルで取引されているため、ルーブルの最低価格を米ドルの単位でも設定させることに繋がったことを意味します。

ロシア中央銀行がこの固定価格を発表した3月25日金曜日以降、この連結が機能していることがはっきりとみてとれます。というのも 当時、1ルーブルは100ドル前後で取引されていたのですが、その後急上昇し、一気に80ドル近くに高騰したのです。 何故そんなことが起きたのでしょうか? それは、現在ゴールドは1グラムあたり約62ドルで取引されており、つまりこれは自動的に5,000ルーブルが62ドルに相当することになるからです。市場や裁定取引業者らはそこに注目し、結果それがルーブル/米ドルの為替レート引き上げに繋がったのです。ルーブルは現在、ゴールドを単位として米ドルに対し最低価格を設定したことになるのですが、のみならずこれはゴールドにも最低価格を設定したことにもなるのです。1グラムのゴールドが5,000ルーブルということは、1トロイオンス(約31グラム)のゴールド価格は155,500ルーブルとなり、RUB(ルーブル) / USD(米ドル)の最低価格が約80ドルであるため、ゴールドの価格は約1,940ドルとなります。また、LBMA( ロンドン 貴金属 市場 協会)/ COMEXニューヨーク商品先物取引所の西側の不換紙幣による通貨市場(ゴールドに裏付けされていないゴールド市場)が米ドルのゴールド価格を引き下げるためには、ルーブルの価格も弱める必要が出てくるのです。そうしなければ紙切れの紙幣で操作されてきた市場(不換通貨)の実体が露呈してしまうことになるからです。さらに、ルーブル高が続いた場合(たとえば、エネルギーに対する支払いを強制的にルーブルに設定することによって生じるルーブル需要の高まりのため)、この新しいゴールドとルーブルの連携により、ゴールド価格の上昇にも繋がることとなるのです。

これは石油にとってどういう意味をもつのでしょうか?

ロシアは現在、世界最大の天然ガス輸出国であり、世界第3位の石油輸出国です。 現在、プーチンは外国のバイヤー(ロシアのガスの輸入者)に対しルーブルを使ってこの天然ガスの代金を支払わなければならないことを要求しています。 これにより、天然ガスの価格がルーブルに、そして(ゴールドへの固定リンクのために)ゴールドの価格に即連結されます。 そのため、ロシアの天然ガスは現在、ルーブルを介してゴールドにも連結されていることとなるのです。石油でも同じことが言えます。 ロシアがルーブルによる石油輸出の支払いを要求し始めた場合、(固定価格のルーブルとゴールドの連結を介して)ゴールドへの即時の間接的なペッグ(通貨・物価などを一定させること)が生ずるのです。 そうすれば、ロシアは石油輸出の代金として直接ゴールドを受け入れ始めることができるのです。 実際、これは石油や天然ガスだけでなく、あらゆる商品に当てはめることが出来ます。

これはゴールドの価格にとってどういう意味を持ちますか?

現在、ロシア中央銀行とそれを指揮するクレムリン(ロシアの大統領)は、ルーブルをゴールドに連結させ、次にエネルギーの支払いをルーブルに連結させるという方程式の両側を演じています。これは、世界の通貨システムを加速的に変化させながら、世界の貿易システムの前提条件を根本的に覆していくことになるのです。つまり ゴールドとエネルギー支払いの連結が最大のポイントなのです。ロシアが石油の支払いとしてゴールドを直接受け入れ始めた場合、これは石油価格をゴールドの価格に直接連結させてしまうため、金相場の新しいパラダイムシフトが生まれることになるのです。たとえば、ロシアは、石油1バレルあたり1グラムのゴールドを受け入れるように指定することから始めることができます。 1グラムである必要はありませんが、最初促進させるためには現在の原油ベンチマーク価格(基準価格)を割引いた価格でオファーする必要があります。  そうすれば結果、買い手はロシアの石油への支払いのために物理的な(不換通貨ではない)ゴールドを奪い合いで購入することになります。これにより、ロンドンとニューヨークのただの紙切れによって操作されていたゴールド市場に想定を超えるほどの大きな負担がかかってしまうのです。

これによってどんな影響が及ぼされるでしょうか?

ルーブルをゴールドに連結させ、商品の支払いをルーブルに連結させるというロシア中央銀行の動きは、西側のメディアがまだ実際に把握しきれていない重大なパラダイムシフトを意味しているのです。これによってドミノ倒しが起これば、以下に上げる様々な影響が出てくる可能性があるのです。

・物理的な(不換紙幣ではない)ゴールドの需要の増加

・不換紙幣によって操作されてきたゴールド市場の崩壊

・ゴールド価格の再評価

・不換紙幣である米ドルからのシフト

・不換紙幣である米ドル以外の通貨を用いた、非西欧諸国間における二国間貿易の増加

 

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