これからの航空宇宙産業に革命をもたらす『メタマテリアル』について

2017年12月26日に、アンソニー・ブラガリア氏によって提出されていた情報公開法(FOIA)に沿った情報開示の要望書に応えるかたちで、その約3年後にあたる2021年1月8日、DIA(アメリカ国防情報局)による機密情報開示は行われた。その154ページにも渡る情報開示の報告書について、ブルガリア氏は以下のように要約している。

 

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DIA(アメリカ国防情報局)による情報開示

 

高度な航空宇宙産業において、※『メタマテリアル』がこれからの時代、どの部分にどのように使用されることになるかを特定することは困難ですが、『メタマテリアル』は、航空宇宙アプリケーションに非常に適したいくつかの機能を備えていると言えます。まず第一にそれは、さまざまな光学部品の小型化を可能にするからです。衛星に搭載するデバイスを、小型かつ軽量にすることは必須な条件といえます。DIAの報告書は、それらについて詳細にカバーするものでした。第二に、『メタマテリアル』は、サブ回折イメージングのための新しいモダリティを可能にします。(つまり、スーパーレンズ、ハイパーレンズ、および遠視野スーパーレンズ等)これらのモダリティによって、近視野走査型顕微鏡が不要となってしまうのです。近視野走査型顕微鏡は、複雑で低速の走査型であり、しかも大型のデバイスなので、航空宇宙の舞台には適していないのです。誘導やエネルギー再充電などのための地球上のコヒーレントレーザー光源、または熱する地球の輝きから、または星々から、赤外線光子を収集することは、航空宇宙の舞台にとって重要な要素です。『メタマテリアル』は、効率的な波長調整可能な広角吸収体を作るための類を見ない好機を可能とするのです。DIAの報告書は、それについて多数の例を示しています。『メタマテリアル』は、光キャプチャ、操作、およびイメージングの方法に革命をもたらすことになるのです。『メタマテリアル』はまだ学術的な研究分野ですが、これらの報告書が示す例は、実用化の大きな可能性を示しているのです。

※『メタマテリアル』とは、ホウ化チタンなど、自然素材には見られない性質を持つように設計された素材。 金属やプラスチックなどの複合材料から作られた、複数の要素の集合から作られる。