フラット・アーサー、あなた大丈夫ですか? ⑤ エッジ オブ ワンダーより

 

画像1 『フラット・アース・ソサエティ』のロゴ


誤報(ミス・インフォメーション)?それとも偽情報(ディ
ス・インフォメーション)?

ここで、誤報と偽情報の違いについてはっきりさせておきたいと思います。誤報とは、事実を誤認したまま、しかしその内容は正しいと信じて広められる情報のことをさします。一方、偽情報とは、多くの場合、故意に段階的に作成された出来事を有効な議論の根拠として使用することによって誤った認識を広めようとする情報のことをさします。では『フラット・アース』の背景にあるものの正体は一体何なのか、その歴史について短くおさらいしてみることにしましょう。

フラット・アースの沿革

『フラット・アース』のイデオロギーは最初、イギリス人サミュエル ・ローボスマン(1816-1884)によってその基礎が作成され、彼は『ユニバーサル・ゼテティック・ ソサイエティ』なる会を創設します。それから約70年後の1956年、フリーメーソンの会員であるとの噂をもつイギリス人サミュエル・シェントンは、このローボスマンイデオロギーを復活させ『国際フラット・アース研究会』なる会を発足させます。そして1971年以降、この会はチャールズ・K・ジョンソンという人物に引き継がれていきます。さらに2004年には、ダニエル・シェントンと名乗る人物が、『フラット・アース・ソサエティ .org 』なるウェッブを開始させ、『フラット・アース』というコンセプトに新しい活動の場を誕生させます。ところが、です。この『フラット・アース・ソサエティ .org 』というウェッブサイト、非常に怪しげなのです。というのも、組織の代表ダニエル・シェントンなる人物の経歴について、ウェッブサイトは何一つ触れていないのです。顔写真すら一枚も掲載がありません。我々エッジ オブ ワンダーは、シェントン氏に直接スカイプ・インタヴューを申し入れたのですが、残念ながら先方から応答はありませんでした。団体の所在地についての記載も、イギリスの私書箱以外見当たりません。まるで自分たちの正体を隠しているかのようなのです。もしこのフラット・アース理論に確信をもっていて活動を広めていきたいと考えているのなら、何故不自然なまでに正体を隠す必要があるのでしょうか?もう1つついでに、『 マシュー・パワーランド』という名前でフェイスブックのアカウントを持っているマシュー・ボーイランという人物についても触れておきましょう。彼は、NASAの請負業者という肩書を使い、フラットアースに関して積極的に発信をしている人物なのですが、彼がNASAと関わっているという事実は残念ながら確認できないのです。※IMDbでリサーチしたところ、彼の正体はNASAの技術者などではなく‘俳優‘だったのです。

コーリー・グッドによるインサイダー情報

残念なことに、この『フラット・アース』のムーブメントは、真実を真摯に追求している人たちの信用をも貶めかねない危うさをはらんでいるのです。シークレット・スペース・プログラムの告発者、コーリー・グッド氏によれば、『フラット・アース』のアイデアは、NASA のある厳選されたグループによって作成された、というのです。目的はもちろん、偽情報を故意に広めることによって人々の間に混乱を産み出し、何が真実で何が真実でないか判断するのをより難しくさせるためだ、というのです。『陰謀論のあれやらこれやらすべて信じている人たちは、きっとフラット・アースも信じているに違いない』、などと謂れない誤解も受けやすいわけです。陰謀論を逆手にとって、この世の出来事のすべてが陰謀である!と偽情報を元に人々に信じ込ませようとしているのであり、そのため、真実を真摯に探求しているグループにとって、受ける打撃は決して小さくないのです。

では、最後にエクリプス(日食・月食)ついて簡単に説明し、シリーズを終えたいと思います

シリーズ①で解説したように、空における月の動きの全ては、地球が丸いという事実を明確に示しています。そして天文現象エクリプスもまた、地球が球体であるという事実の決定的な証拠を示しています。もし地球が平らであるとするのなら、エクリプスは画像2のように観察されるはずなのです。そうであるのなら、何故今まで月食が起こった時、画像2が示すように変化した月食を見た人が未だに一人も地球上に存在しないのでしょうか?

 

画像2 地球が球体ではなくフラットであるなら、月食はこのようにみえるはずなのです

※IMBdとは、映画、テレビ番組、ホームビデオ、ビデオゲーム、オンラインのストリーミングコンテンツに関連する情報を集めたオンラインデータベースのこと

 

 

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